ピレモンへの手紙(新改訳新約聖書(1965年版))
ピレモンへの手紙
第1章
- キリスト・イエスの囚人であるパウロ、および兄弟テモテから、私たちの愛する同労者ピレモンへ。また、
- 姉妹アピヤ、私たちの戦友アルキポ、ならびにあなたの家にある教会へ。
- 私たちの父なる神と主イエス・キリストから、恵みと平安があなたがたの上にありますように。
- 私は、祈りのうちにあなたのことを覚え、いつも私の神に感謝しています。
- それは、主イエスに対してあなたが抱いている信仰と、すべての聖徒に対するあなたの愛とについて聞いているからです。
- 私たちの間でキリストのためになされているすべての良い行ないをよく知ることによって、あなたの信仰の交わりが生きて働くものとなりますように。
- 私はあなたの愛から多くの喜びと慰めとを受けました。それは、聖徒たちの心が、兄弟よ、あなたによって力づけられたからです。
- 私は、あなたのなすべきことを、キリストにあって少しもはばからず命じることができるのですが、こういうわけですから、
- むしろ愛によって、あなたにお願いしたいと思います。年老いて、今はまたキリスト・イエスの囚人となっている私パウロが、
- 獄中で生んだわが子オネシモのことを、あなたにお願いしたいのです。
- 彼は、前にはあなたにとって役に立たない者でしたが、今は、あなたにとっても私にとっても、役に立つ者となっています。
- そのオネシモを、あなたのもとに送り返します。彼は私の心そのものです。
- 私は、彼を私のところにとどめておき、福音のために獄中にいる間、あなたに代わって私のために仕えてもらいたいとも考えましたが、
- あなたの同意なしには何一つすまいと思いました。それは、あなたがしてくれる親切は強制されてではなく、自発的でなければいけないからです。
- 彼がしばらくの間あなたから離されたのは、たぶん、あなたが彼を永久に取り戻すためであったのでしょう。
- もはや奴隷としてではなく、奴隷以上の者、すなわち、愛する兄弟としてです。特に私にとってそうですが、あなたにとってはなおさらのこと、肉においても主にあっても、そうではありませんか。
- ですから、もしあなたが私を親しい友と思うなら、私を迎えるように彼を迎えてやってください。
- もし彼があなたに対して損害をかけたか、負債を負っているのでしたら、その請求は私にしてください。
- この手紙は私の自筆です。私がそれを支払います。――あなたが今のようになれたのもまた、私によるのですが、そのことについては何も言いません。――
- そうです。兄弟よ。私は、主にあって、あなたから益を受けたいのです。私の心をキリストにあって、元気づけてください。
- 私はあなたの従順を確信して、あなたにこの手紙を書きました。私の言う以上のことをしてくださるあなたであると、知っているからです。
- それにまた、私の宿の用意もしておいてください。あなたがたの祈りによって、私もあなたがたのところに行けることと思っています。
- キリスト・イエスにあって私とともに囚人となっているエパフラスが、あなたによろしくと言っています。
- 私の同労者たちであるマルコ、アリスタルコ、デマス、ルカからもよろしくと言っています。
- 主イエス・キリストの恵みが、あなたがたの霊とともにありますように。
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