ホセア書(口語訳旧約聖書(1955年版))
ホセア書
第1章
第2章
2:1あなたがたの兄弟に向かっては「アンミ(わが民)」と言い、あなたがたの姉妹に向かっては「ルハマ(あわれまれる者)」と言え。
彼女はわたしの妻ではない、
わたしは彼女の夫ではない――
そして彼女にその顔から淫行を除かせ、
その乳ぶさの間から姦淫を除かせよ。
2:3そうでなければ、
わたしは彼女の着物をはいで裸にし、
その生れ出た日のようにし、
また荒野のようにし、
かわききった地のようにし、
かわきによって彼女を殺す。
2:4わたしはその子らをあわれまない、
彼らは淫行の子らだからである。
2:5彼らの母は淫行をなし、
彼らをはらんだ彼女は恥ずべきことを行った。
彼女は言った、
『わたしはわが恋人たちについて行こう。
彼らはパンと水と羊の毛と麻と油と飲み物とを、
わたしに与える者である』と。
2:6それゆえ、わたしはいばらで彼女の道をふさぎ、
かきをたてて、彼女には
その道がわからないようにする。
2:7彼女はその恋人たちのあとを慕って行く、
しかし彼らに追いつくことはない。
彼らを尋ねる、しかし見いだすことはない。
そこで彼女は言う、
『わたしは行って、さきの夫に帰ろう。
あの時は今よりもわたしによかったから』と。
2:8彼女に穀物と酒と油とを与えた者、
またバアルのために用いた銀と金とを
多く彼女に与えた者は、
わたしであったことを彼女は知らなかった。
2:9それゆえ、わたしは穀物をその時になって奪い、
ぶどう酒をその季節になって奪い、
また彼女の裸をおおうために用いる
羊の毛と麻とを奪い取る。
2:10わたしは今、彼女のみだらなことを
その恋人たちの目の前にあらわす。
だれも彼女をわたしの手から救う者はない。
2:11わたしは彼女のすべての楽しみ、
すなわち祝、新月、安息日、
すべての祭をやめさせる。
2:12わたしはまた彼女が先に『これはわたしの恋人らが、わたしに与えた報酬だ』と言った彼女の
ぶどうの木と、いちじくの木とを荒し、
これを林とし、
野の獣にこれを食わせる。
2:13また彼女が耳輪と宝石で身を飾り、
その恋人たちを慕って行って、わたしを忘れ、
香をたいて仕えたバアルの祭の日のために、
わたしは彼女を罰すると主は言われる。
荒野に導いて行き、ねんごろに彼女に語ろう。
2:15その所でわたしは彼女にそのぶどう畑を与え、
アコルの谷を望みの門として与える。
その所で彼女は若かった日のように、
エジプトの国からのぼって来た時のように、
答えるであろう。
2:16主は言われる、その日には、あなたはわたしを『わが夫』と呼び、もはや『わがバアル』とは呼ばない。 2:17わたしはもろもろのバアルの名を彼女の口から取り除き、重ねてその名をとなえることのないようにする。 2:18その日には、わたしはまたあなたのために野の獣、空の鳥および地の這うものと契約を結び、また弓と、つるぎと、戦争とを地から断って、あなたを安らかに伏させる。 2:19またわたしは永遠にあなたとちぎりを結ぶ。すなわち正義と、公平と、いつくしみと、あわれみとをもってちぎりを結ぶ。 2:20わたしは真実をもって、あなたとちぎりを結ぶ。そしてあなたは主を知るであろう。
その日わたしは天に答え、
天は地に答える。
2:22地は穀物と酒と油とに答え、
またこれらのものはエズレルに答える。
2:23わたしはわたしのために彼を地にまき、
あわれまれぬ者をあわれみ、
わたしの民でない者に向かって、
『あなたはわたしの民である』と言い、
彼は『あなたはわたしの神である』と言う」。
第3章
第4章
主の言葉を聞け。
主はこの地に住む者と争われる。
この地には真実がなく、愛情がなく、
また神を知ることもないからである。
4:2ただのろいと、偽りと、人殺しと、
盗みと、姦淫することのみで、
人々は皆荒れ狂い、
殺害に殺害が続いている。
4:3それゆえ、この地は嘆き、これに住む者はみな、
野の獣も空の鳥も共に衰え、
海の魚さえも絶えはてる。
責めてはならない。
祭司よ。わたしの争うのは、あなたと争うのだ。
4:5あなたは昼つまずき、
預言者もまたあなたと共に夜つまずく。
わたしはあなたの母を滅ぼす。
4:6わたしの民は知識がないために滅ぼされる。
あなたは知識を捨てたゆえに、
わたしもあなたを捨てて、わたしの祭司としない。
あなたはあなたの神の律法を忘れたゆえに、
わたしもまたあなたの子らを忘れる。
ますますわたしに罪を犯したゆえ、
わたしは彼らの栄えを恥に変える。
4:8彼らはわが民の罪を食いものにし、
その罪を犯すことをせつに願っている。
4:9それゆえ祭司も民と同じようになる。
わたしはそのわざのために彼らを罰し、
そのおこないのために彼らに報いる。
4:10彼らは食べても飽くことなく、
淫行をなしてもその数を増すことがない。
彼らは主を捨てて、淫行を愛したからである。
4:12わが民は木に向かって事を尋ねる。
またそのつえは彼らに事を示す。
これは淫行の霊が彼らを迷わしたからである。
彼らはその神を捨てて淫行をなした。
4:13彼らは山々の頂で犠牲をささげ、
丘の上、かしの木、柳の木、
テレビンの木の下で供え物をささげる。
これはその木陰がここちよいためである。
それゆえ、あなたがたの娘は淫行をなし、
あなたがたの嫁は姦淫を行う。
4:14わたしはあなたがたの娘が淫行をしても罰しない。
またあなたがたの嫁が姦淫を行っても罰しない。
男たちみずから遊女と共に離れ去り、
宮の遊女と共に犠牲をささげているからである。
悟りのない民は滅びる。
ユダに罪を犯させてはならない。
ギルガルへ行ってはならない。
ベテアベンにのぼってはならない。
また「主は生きておられる」と言って
誓ってはならない。
4:16イスラエルは強情な雌牛のように強情である。
今、主は小羊を広い野に放つようにして、
彼らを養うことができようか。
そのなすにまかせよ。
4:18彼らは酒宴のとりことなり、
淫行にふけっている。
彼らはその光栄よりも恥を愛する。
4:19風はその翼に彼らを包んだ。
彼らはその祭壇のゆえに恥を受ける。
第5章
イスラエルの家よ、心をとめよ、
王の家よ、耳を傾けよ、
さばきはあなたがたに臨む。
あなたがたはミヅパにわなを設け、
タボルの上に網を張ったからだ。
5:2彼らはシッテムの穴を深くしたが、
わたしは彼らをことごとく懲らしめる。
イスラエルはわたしに隠れることがない。
エフライムよ、あなたは今淫行をなし、
イスラエルは汚された。
5:4彼らのおこないは彼らを神に帰らせない。
それは淫行の霊が彼らのうちにあって、
主を知ることができないからだ。
エフライムはその不義によってつまずき、
ユダもまた彼らと共につまずく。
5:6彼らは羊の群れ、牛の群れを携えて行って、
主を求めても、主に会うことはない。
主は彼らから離れ去られた。
5:7彼らは主にむかって貞操を守らず、
ほかの者の子を産んだ。
新月は彼らをその田畑と共に滅ぼす。
ラマでラッパを鳴らし、
ベテアベンで呼ばわり叫べ。
ベニヤミンよ、おののけ。
5:9エフライムは刑罰の日に荒れすたれる。
わたしはイスラエルの部族のうちに、
必ず起るべき事を知らせる。
5:10ユダの君たちは境を移す者のようになった。
わたしはわが怒りを水のように彼らの上に注ぐ。
5:11エフライムは甘んじて、
むなしいものに従って歩んだゆえ、
さばきを受けて、しえたげられ、打ちひしがれる。
5:12それゆえ、わたしはエフライムには、しみのように、
ユダの家には腐れのようになる。
ユダはおのれの傷を見たとき、
エフライムはアッスリヤに行き、
大王に人をつかわした。
しかし彼はあなたがたをいやすことができない。
また、あなたがたの傷をなおすことができない。
5:14わたしはエフライムに対しては、ししのようになり、
ユダの家に対しては若きししのようになる。
わたしは、わたしこそ、かき裂いて去り、
かすめて行くが、だれも救う者はない。
わが顔をたずね求めるまで、
わたしの所に帰っていよう。
彼らは悩みによって、わたしを尋ね求めて言う、
第6章
主はわたしたちをかき裂かれたが、またいやし、
わたしたちを打たれたが、
また包んでくださるからだ。
6:2主は、ふつかの後、わたしたちを生かし、
三日目にわたしたちを立たせられる。
わたしたちはみ前で生きる。
6:3わたしたちは主を知ろう、
せつに主を知ることを求めよう。
主はあしたの光のように必ず現れいで、
冬の雨のように、わたしたちに臨み、
春の雨のように地を潤される」。
ユダよ、わたしはあなたに何をしようか。
あなたがたの愛はあしたの雲のごとく、
また、たちまち消える露のようなものである。
6:5それゆえ、わたしは預言者たちによって
彼らを切り倒し、
わが口の言葉をもって彼らを殺した。
わがさばきは現れ出る光のようだ。
6:6わたしはいつくしみを喜び、犠牲を喜ばない。
燔祭よりもむしろ神を知ることを喜ぶ。
かしこでわたしにそむいた。
6:8ギレアデは悪を行う者の町で、
血の足跡で満たされている。
6:9盗賊が人を待ち伏せするように、
祭司たちは党を組み、
シケムへ行く道で人を殺す。
このように彼らは悪しき事を行う。
6:10わたしはイスラエルの家に恐るべき事を見た。
かしこでエフライムは淫行をなし、
イスラエルは汚された。
第7章
エフライムの不義と、
サマリヤの悪しきわざとは現れる。
彼らは偽りをおこない、
内では盗びとが押し入り、
外では山賊の群れが襲いきたる。
7:2しかし、彼らはわたしが彼らのすべての悪を
覚えていることを悟らない。
今、そのわざは彼らを囲んで、
わたしの顔の前にある。
7:3彼らはその悪をもって王を喜ばせ、
その偽りをもって君たちを喜ばせる。
7:4彼らはみな姦淫を行う者で、
パンを焼く者が熱くする炉のようだ。
パンを焼く者は、ねり粉をこねてから、
それがふくれるまで、しばらく、火をおこす事をしないだけだ。
7:5われわれの王の日に、
つかさたちは酒の熱によって病みわずらい、
王はあざける者と共に手を伸べた。
7:6彼らは陰謀をもってその心を炉のように燃やす。
その怒りは夜通しくすぶり、
朝になると炎のように燃える。
7:7彼らは皆、炉のように熱くなって、
そのさばきびとを焼き滅ぼす。
そのもろもろの王は皆たおれる。
彼らの中にはわたしを呼ぶ者がひとりもない。
エフライムは火にかけて、かえさない菓子である。
7:9他国人らは彼の力を食い尽すが、
彼はそれを知らない。
しらがが混じってはえても、それを悟らない。
7:10イスラエルの誇は自らに向かって証言している、
彼らはこのもろもろの事があっても、
なおその神、主に帰らず、
また主を求めない。
彼らはエジプトに向かって呼び求め、
またアッスリヤへ行く。
7:12彼らが行くとき、わたしは彼らの上に網を張って、
空の鳥のように引き落し、
その悪しきおこないのゆえに、彼らを懲らしめる。
7:13わざわいなるかな、彼らはわたしを離れて迷い出た。
滅びは彼らに臨む。
彼らがわたしに向かって罪を犯したからだ。
わたしは彼らをあがなおうと思うが、
彼らはわたしに逆らって偽りを言う。
ただ床の上で悲しみ叫ぶ。
彼らは穀物と酒のためには集まるが、
わたしに逆らう。
7:15わたしは彼らを教え、その腕を強くしたが、
彼らはわたしに逆らって、悪しき事をはかる。
7:16彼らはバアルに帰る。
彼らはあざむく弓のようだ。
彼らの君たちはその舌の高ぶりのために、
つるぎに倒れる。
これはエジプトの国で人々のあざけりとなる。
第8章
はげたかは主の家に臨む。
彼らがわたしの契約を破り、
わたしの律法を犯したからだ。
8:2彼らはわたしに向かって叫ぶ、
「わが神よ、われわれイスラエルはあなたを知る」と。
8:3イスラエルは善はしりぞけた。
敵はこれを追うであろう。
しかし、わたしによって立てたのではない。
彼らは君を立てた、
しかし、わたしはこれを知らない。
彼らは銀と金をもって、
自分たちの滅びのために偶像を造った。
8:5サマリヤよ、わたしはあなたの子牛を忌みきらう。
わたしの怒りは彼らに向かって燃える。
彼らはいつになればイスラエルで
罪なき者となるであろうか。
8:6これは工人の作ったもので、神ではない。
サマリヤの子牛は砕けて粉となる。
立っている穀物は穂を持たず、また実らない。
たとい実っても、他国人がこれを食い尽す。
8:8イスラエルはのまれた。
彼らは諸国民の間にあって、
すでに無用な器のようになった。
8:9彼らはひとりさまよう野のろばのように、
アッスリヤにのぼって行った。
エフライムは物を贈って恋人を得た。
8:10たとい彼らが国々に物を贈って同盟者を得ても、
わたしはまもなく彼らを集める。
彼らはしばらくにして、
王や君たちに油をそそぐことをやめる。
これは彼には罪を犯すための祭壇となった。
8:12わたしは彼のために、
あまたの律法を書きしるしたが、
これはかえって怪しい物のように思われた。
8:13彼らは犠牲を好み、肉をささげてこれを食べる。
しかし主はこれを喜ばれない。
今、彼らの不義を覚え、彼らの罪を罰せられる。
彼らはエジプトに帰る。
8:14イスラエルは自分の造り主を忘れて、
もろもろの宮殿を建てた。
ユダは堅固な町々を多く増し加えた。
しかしわたしは火をその町々に送って、
もろもろの城を焼き滅ぼす。
第9章
もろもろの民のように喜びおどるな。
あなたは淫行をなして、あなたの神を離れ、
すべての穀物の打ち場で受ける淫行の価を愛した。
9:2打ち場と酒ぶねとは彼らを養わない。
また新しい酒もむなしくなる。
9:3彼らは主の地に住むことなく、
エフライムはエジプトに帰り、
アッスリヤで汚れた物を食べる。
また犠牲をもって主を喜ばせず、
彼らのパンは喪におる者のパンのようで、
すべてこれを食べる者は汚される。
彼らのパンはただ自分の飢えを満たすためで、
主の家に、はいることはできない。
何をしようとするのか。
9:6見よ、彼らはアッスリヤへ行く。
エジプトは彼らを集め、
メンピスは彼らを葬る。
あざみは彼らの銀の宝物を所有し、
いばらは彼らの天幕にはびこる。
報いの日は来た。
イスラエルはこれを知る。
預言者は愚かな者、
霊に感じた人は狂った者だ。
これはあなたがたの不義が多く、
恨みが大きいためである。
9:8預言者はわが神の民エフライムの見張人である。
しかし預言者のすべての道には
鳥をとる者のわながあり、
恨みはその神の家にある。
9:9彼らはギベアの日のように、
深くおのれを腐らせた。
主はその不義を覚え、その罪を罰せられる。
あなたがたの先祖たちを、
いちじくの木の初めに結んだ初なりのように見た。
ところが彼らはバアル・ペオルへ行き、
身をバアルにゆだね、
彼らが愛した物と同じように憎むべき者となった。
9:11エフライムの栄光は、鳥のようにとび去る。
すなわち産むことも、はらむことも、
みごもることもなくなる。
9:12たとい彼らが子を育てても、
わたしはその子を奪って、残る者のないようにする。
わたしが彼らを離れるとき、彼らはわざわいだ。
9:13わたしが見たように、
エフライムの子らはえじきに定められた。
エフライムはその子らを、
人を殺す者に渡さなければならない。
9:14主よ、彼らに与えてください。
あなたは何を与えられますか。
流産の胎と、かわいた乳ぶさを
彼らに与えてください。
わたしはかしこで彼らを憎んだ。
彼らのおこないの悪しきがゆえに、
彼らをわが家から追いだし、
重ねて愛することをしない。
その君たちはみな、反逆者である。
その根は枯れて、実を結ばない。
たとい彼らが子を産んでも、
わたしはそのいつくしむ子らを殺す。
9:17彼らは聞き従わないので、
わが神はこれを捨てられる。
彼らはもろもろの国民のうちに、
さすらい人となる。
第10章
ぶどうの木である。
その実を多く結ぶにしたがって、
祭壇を増し、
その地の豊かなるにしたがって、
柱の像を麗しくした。
10:2彼らの心は偽りである。
今、彼らはその罪を負わなければならない。
主はその祭壇をこわし、
その柱の像を砕かれる。
「われわれは主を恐れないので、
われわれには王がない。
王はわれわれのために何をなしえようか」と。
10:4彼らはむなしき言葉をいだし、
偽りの誓いをもって契約を結ぶ。
それゆえ、さばきは畑のうねの毒草のように現れる。
10:5サマリヤの住民は、
ベテアベンの子牛のためにおののき、
その民はこれがために嘆き、
その偶像に仕える祭司たちは、
その栄光のうせたるがために泣き悲しむ。
10:6その子牛はアッスリヤに携えられ、
礼物として大王にささげられ、
エフライムは恥をうけ、
イスラエルはおのれの偶像を恥じる。
水のおもての木切れのように滅ぼされる。
10:8イスラエルの罪であるアベンの高き所も滅び、
いばらとあざみがその祭壇の上にはえ茂る。
その時彼らは山に向かって、
「われわれをおおえ」と言い、
丘に向かって「われわれの上に倒れよ」と言う。
あなたはギベアの日からこのかた罪を犯した。
彼らはその所に立っていた。
戦いはギベアにおる彼らに及ばないであろうか。
10:10わたしは来てよこしまな民を攻め、
これを懲らしめる。
彼らがその二つの罪のために懲しめられるとき、
もろもろの民は集まって彼らを攻める。
穀物を踏むことを好む。
わたしはその麗しい首を惜しんだ。
しかし、わたしはエフライムにくびきをかける。
ユダは耕し、
ヤコブは自分のために、まぐわをひかねばならない。
10:12あなたがたは自分のために正義をまき、
いつくしみの実を刈り取り、
あなたがたの新田を耕せ。
今は主を求むべき時である。
主は来て救いを雨のように、
あなたがたに降りそそがれる。
不義を刈りおさめ、
偽りの実を食べた。
これはあなたがたが自分の戦車を頼み、
勇士の多いことを頼んだためである。
10:14それゆえ、あなたがたの民の中に
いくさの騒ぎが起り、
シャルマンが戦いの日に
ベテ・アルベルを打ち破ったように、
あなたがたの城はことごとく打ち破られる。
母らはその子らと共に打ち砕かれた。
10:15イスラエルの家よ、
あなたがたの大いなる悪のゆえに、
このように、あなたがたにも行われ、
イスラエルの王は、あらしの中に全く滅ぼされる。
第11章
これを愛した。
わたしはわが子をエジプトから呼び出した。
11:2わたしが呼ばわるにしたがって、
彼らはいよいよわたしから遠ざかり、
もろもろのバアルに犠牲をささげ、
刻んだ像に香をたいた。
彼らをわたしの腕にいだいた。
しかし彼らはわたしにいやされた事を
知らなかった。
11:4わたしはあわれみの綱、
すなわち愛のひもで彼らを導いた。
わたしは彼らに対しては、
あごから、くびきをはずす者のようになり、
かがんで彼らに食物を与えた。
アッスリヤびとが彼らの王となる。
彼らがわたしに帰ることを拒んだからである。
11:6つるぎは、そのもろもろの町にあれ狂い、
その門の貫の木を砕き、その城の中に彼らを滅ぼす。
11:7わが民はわたしからそむき去ろうとしている。
それゆえ、彼らはくびきをかけられ、
これを除きうる者はひとりもいない。
どうして、あなたを捨てることができようか。
イスラエルよ、
どうしてあなたを渡すことができようか。
どうしてあなたをアデマのように
することができようか。
どうしてあなたをゼボイムのように
扱うことができようか。
わたしの心は、わたしのうちに変り、
わたしのあわれみは、ことごとくもえ起っている。
11:9わたしはわたしの激しい怒りをあらわさない。
わたしは再びエフライムを滅ぼさない。
わたしは神であって、人ではなく、
あなたのうちにいる聖なる者だからである。
わたしは滅ぼすために臨むことをしない。
主はししのほえるように声を出される。
主が声を出されると、
子らはおののきつつ西から来る。
11:11彼らはエジプトから鳥のように、
アッスリヤの地から、はとのように急いで来る。
わたしは彼らをその家に帰らせると
主は言われる。
11:12エフライムは偽りをもって、わたしを囲み、
イスラエルの家は欺きをもって、わたしを囲んだ。
しかしユダはなお神に知られ、
聖なる者に向かって真実である。
第12章
東風を追い、
偽りと暴虐とを増し加え、
アッスリヤと取引をなし、
油をエジプトに送った。
ヤコブをそのしわざにしたがって罰し、
そのおこないにしたがって報いられる。
12:3ヤコブは胎にいたとき、その兄弟のかかとを捕え、
成人したとき神と争った。
12:4彼は天の使と争って勝ち、
泣いてこれにあわれみを求めた。
彼はベテルで神に出会い、
その所で神は彼と語られた。
12:5主は万軍の神、その名は主である。
12:6それゆえ、あなたはあなたの神に帰り、
いつくしみと正しきとを守り、
つねにあなたの神を待ち望め。
しえたげることを好む。
12:8エフライムは言った、
「まことにわたしは富める者となった。
わたしは自分ために財宝を得た」と。
しかし彼のすべての富も
その犯した罪をつぐなうことはできない。
12:9わたしはエジプトの国を出たときから、
あなたの神、主である。
わたしは祭の日のように、
再びあなたを天幕に住まわせよう。
幻を多く示したのはわたしである。
わたしは預言者たちによってたとえを語った。
12:11もしギレアデに不義があるなら、
彼らは必ずむなしき者となる。
もし彼らがギルガルで雄牛を犠牲にささげるなら、
彼らの祭壇は畑のうねに積んだ石塚のようになる。
12:12(ヤコブはアラムの地に逃げっていった。
イスラエルは妻をめとるために人に仕えた。
彼は妻をめとるために羊を飼った。)
12:13主はひとりの預言者によって、
イスラエルをエジプトから導き出し、
ひとりの預言者によってこれを守られた。
12:14エフライムはいたく主を怒らせた。
それゆえ主はその血のとがを彼の上にのこし、
そのはずかしめを彼に返される。
第13章
人々はおののいた。
彼はイスラエルの中に自分を高くした。
しかし彼はバアルによって罪を犯して死んだ。
13:2そして彼らは今もなおますます罪を犯し、
その銀をもって自分のために像を鋳、
巧みに偶像を造る。
これは皆工人のわざである。
彼らは言う、
これに犠牲をささげよ、人々は子牛に口づけせよと。
13:3それゆえ彼らは朝の霧のように、
すみやかに消えうせる露のように、
打ち場から風に吹き去られるもみがらのように、
また窓から出て行く煙のようになる。
あなたの神、主である。
あなたはわたしのほかに神を知らない。
わたしのほかに救う者はない。
13:5わたしは荒野で、またかわいた地で、
あなたを知った。
13:6しかし彼らは食べて飽き、
飽きて、その心が高ぶり、わたしを忘れた。
13:7それゆえ、わたしは彼らに向かって、
ししのようになり、
ひょうのように道のかたわらに潜んでうかがう。
13:8わたしは子を取られた熊のように彼らに出会って、
その胸をかきさき、
その所で、ししのようにこれを食い尽し、
野の獣のようにこれをかき破る。
だれがあなたを助けることができよう。
13:10あなたを助けるあなたの王は今、どこにいるのか。
あなたがかつて「わたしに王と君たちとを与えよ」と言ったあなたを保護すべき、すべてのつかさたちは
今、どこにいるのか。
13:11わたしは怒りをもってあなたに王を与えた、
また憤りをもってこれを奪い取った。
13:12エフライムの不義は包みおかれ、
その罪は積みたくわえられてある。
13:13子を産む女の苦しみが彼に臨む。
彼は知恵のない子である。
生れる時が来ても彼は産門にあらわれない。
あがなうことがあろうか。
彼らを死から、あがなうことがあろうか。
死よ、おまえの災はどこにあるのか。
陰府よ、おまえの滅びはどこにあるのか。
あわれみは、わたしの目から隠されている。
東風が吹いて来る。
主の風が荒野から吹き起る。
これがためにその源はかれ、その泉はかわく。
それはすべての尊い物の宝庫をかすめ奪う。
13:16サマリヤはその神にそむいたので、
その罪を負い、つるぎに倒れ、
その幼な子は投げ砕かれ、
そのはらめる女は引き裂かれる。
第14章
あなたの神、主に帰れ。
あなたは自分の不義によって、つまずいたからだ。
14:2あなたがたは言葉を携えて、主に帰って言え、
「不義はことごとくゆるして、
よきものを受けいれてください。
わたしたちは自分のくちびるの実をささげます。
14:3アッスリヤはわたしたちを助けず、
わたしたちは馬に乗りません。
わたしたちはもはや自分たちの手のわざに向かって
『われわれの神』とは言いません。
みなしごはあなたによって、
あわれみを得るでしょう」。
喜んでこれを愛する。
わたしの怒りは彼らを離れ去ったからである。
14:5わたしはイスラエルに対しては露のようになる。
彼はゆりのように花咲き、
ポプラのように根を張り、
14:6その枝は茂りひろがり、
その麗しさはオリブの木のように、
そのかんばしさはレバノンのようになる。
14:7彼らは帰って来て、わが陰に住み、
園のように栄え、
ぶどうの木のように花咲き、
そのかんばしさはレバノンの酒のようになる。
わたしは偶像となんの係わりがあろうか。
あなたに答え、あなたを顧みる者はわたしである。
わたしは緑のいとすぎのようだ。
あなたはわたしから実を得る。
その人にこれらのことを悟らせよ。
悟りある者はだれか。
その人にこれらのことを知らせよ。
主の道は直く、
正しき者はこれを歩む。
しかし罪びとはこれにつまずく。
ディスカッション
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