ヨハネの第三の手紙(口語訳新約聖書(1954年版))

ヨハネの第三の手紙

第1章

  1. 長老のわたしから、真実に愛している親愛なるガイオへ。
  2. 愛する者よ。あなたのたましいがいつも恵まれていると同じく、あなたがすべてのことに恵まれ、またすこやかであるようにと、わたしは祈っている。
  3. 兄弟たちがきて、あなたが真理に生きていることを、あかししてくれたので、ひじょうに喜んでいる。事実、あなたは真理のうちを歩いているのである。
  4. わたしの子供たちが真理のうちを歩いていることを聞く以上に、大きい喜びはない。
  5. 愛する者よ。あなたが、兄弟たち、しかも旅先にある者につくしていることは、みな真実なわざである。
  6. 彼らは、諸教会で、あなたの愛についてあかしをした。それらの人々を、神のみこころにかなうように送り出してくれたら、それは願わしいことである。
  7. 彼らは、御名のために旅立った者であって、異邦人からは何も受けていない。
  8. それだから、わたしたちは、真理のための同労者となるように、こういう人々を助けねばならない。
  9. わたしは少しばかり教会に書きおくっておいたが、みんなのかしらになりたがっているデオテレペスが、わたしたちを受けいれてくれない。
  10. だから、わたしがそちらへ行った時、彼のしわざを指摘しようと思う。彼は口ぎたなくわたしたちをののしり、そればかりか、兄弟たちを受けいれようともせず、受けいれようとする人たちを妨げて、教会から追い出している。
  11. 愛する者よ。悪にならわないで、善にならいなさい。善を行う者は神から出た者であり、悪を行う者は神を見たことのない者である。
  12. デメテリオについては、あらゆる人も、また真理そのものも、証明している。わたしたちも証明している。そして、あなたが知っているとおり、わたしたちの証明は真実である。
  13. あなたに書きおくりたいことはたくさんあるが、墨と筆とで書くことはすまい。
  14. すぐにでもあなたに会って、直接はなし合いたいものである。
  15. 平安が、あなたにあるように。友人たちから、あなたによろしく。友人たちひとりびとりに、よろしく。